男の紬にオシャレ着として家紋~刺繍紋~茶道の稽古着にも

FAQ, 和装ライフ, 気ままな着物トーク 加藤

 

当店取扱いの反物からのお仕立て着物や羽織には家紋を入れることが可能です。

仕立て期間とは別に加工期間が約20日かかり、刺繍紋にて家紋をお入れ致します。

 

刺繍紋であればスーツに名入れするような感覚でありながらも
洒落感・きちんと感を出すことができます。

 

● 刺繍紋(まつい縫い)

刺繍方法は「まつい縫い」にて手配します。

家紋の輪郭を縫っていき、塗りつぶさないのでシンプルにスッキリみえるのが「まつい(まつり)縫い」です。

フォーマルな装いとして紋はもちろん、

お洒落着としての着物や羽織のワンポイントとしてもお薦め(^-^)

着物や羽織の背中心に1個入れるのが基本です。

 

 

ちなみに上の画像の家紋は、私が娘の七五三で着る羽織に入れたもので

娘と嫁さんと揃って着物を着ようと思って準備したものです。

 

七五三はあくまでも娘が主役で私は付き添いのような立場なので、

華美ではなく品があるお洒落な着こなしをしようと、紋付袴などは仰々しいので紬の着物と羽織を着ました。

 

紬って一般的には普段着といわれていますが

私は男性にとってはセミフォーマルにも着られる

万能着物だと思っています。

 

そんな万能機物の紬の羽織に

家紋は1つ紋で「丸に剣片喰」を入れました。

男性の場合は紋を囲む「丸」があり、刺繍紋で入れる場合は「1つ紋」が一般的です。

※丸なし家紋の方がごく稀にいらっしゃいますので、必ずではありませんが大抵の男紋には丸が付きます。

 

家紋って色々諸説があるし、地域によっても慣習が異なるのでどれが正解というのはありません。

お洒落感覚で入れる紋なら、ご自身の家紋に縛られず好きなデザインの紋を入れるのもありですよ(^-^)

※親戚の人に「おや?」と思われてしまうような、フォーマルな場での着用は注意ですね

 

ほかにも、糸の色をこだわってみたり。

刺繍の色は共薄、共濃が無難ですが、ご希望の色で入れることも可能です。
(糸の種類によって別途料金がかかる場合がございます)

 

↑地色:濃 刺繍:濃 「共濃」


↑地色:濃 刺繍:薄


↑地色:濃 刺繍:銀糸


↑地色:濃 刺繍:金糸


↑地色:薄 刺繍:薄 「共薄」


↑地色:薄 刺繍:濃


↑地色:薄 刺繍:銀糸


↑地色:薄 刺繍:金糸

刺繍方法も「スガ縫い」「ケシ縫い」など様々ありますが

あまり堅苦しくなくおしゃれ感覚で家紋を入れるのであれば「まつい縫い」がよいかと思います。

 

 

また、茶道でのお着物を仕立てさせてもらったのですが、

家紋をお入れになりたいとのことでして、

刺繍紋にて手配をしました。

「雪輪に梅鉢」

染め紋は一般的には「ちりめん」や「羽二重」といったつるっと柔らかい着物にいれるのですが

こういった紬の着物には「染め紋」はいれることができないので刺繍です。

 

 

今回は刺繍紋についてのお話でしたが、

紋にはいろんな種類があり格があります。

興味がありましたらぜひ動画の方も見て下さいね!(^O^)