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男着物の加藤商店

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普段着としての浴衣・着物

これから浴衣・着物は普段着感覚で着こなす

かつて、1960年代までは、男性の中でも普段着として着用されていました。
しかし、今日の日本では、冠婚葬祭などの特別なシチュエーションや決められた職業(古典芸能や力士など)に就いている人以外には見かけなくなりました。

それは、なぜでしょう?

浴衣や着物も所詮はただの衣服、普段着として着ていってもいいはず?

そこで、浴衣・着物を普段着として着る際に想定される問題点と解決方法を考えてみました。

着付けが面倒くさい

帯を結ぶ

帯の結び方は多種多様にありますが、とりあえず代表的な「貝の口」を覚えましょう

正直最初のうちは確実に面倒くさいのは事実です。ただし、着方を完全にマスターすればすぐに慣れます。難しいのは帯だけで男性用の場合は女性用と違って、そこまで複雑ではないので、その分慣れも早いです。例えるならネクタイを着用する感覚に近いと思います。人に教えてもらうのが一番早いですが、身の回りにそういった人がいない場合は、動画などを参考にするとわかりやすいです。

動画で簡単!!男性着物の着方

所作やルールがややこしい

着物の正統派な着こなし

ある程度正統派な着こなし、セミフォーマルな場だとこの着こなしで行けます

確かに和装に関しては、所作やルールが厳しい側面があります。(生地感による格、TPOによる着こなしの違い、単衣・袷における季節感など)当店でも、着用の際に細かい注意点などを明記していますが、それは冠婚葬祭や催物、習い事などの決まったシチュエーションでの所作・ルールです。それ以外の普段着として着る場合はそこまで気にする必要はありません。
和装も時代に合わせて自在に進化して来ました。(麻混浴衣や合繊、木綿、ウール着物登場など)
なので普段着ている洋装のコーディネートを考えるかの如く、自由な発想で和装もコーディネートをしてみてはどうでしょうか?

夏の終わりの浴衣活用法!!

お金がかかりそう

カジュアル着物

最近は安価でも種類が多いのでコーディネート選択肢が増えました

和装(とくに着物)のイメージとしてよく、「高そう」と思われていることが多いと思います。確かに、和装の世界は生地や生産地、縫製やブランドなどにこだわりだすと洋服以上に天井知らずだったりします。しかし、それはあくまでも『こだわった場合』、例えば、始めてのスーツを買うときにいきなり高級ブランドのお仕立てスーツを買う人は少ないと思います。それと同じように、いきなり反物のお仕立て品からではなく、仕立て上がりの浴衣やカジュアル着物から始めてみてはどうでしょうか?
コーディネートに関しても一つの着こなしに対して、ひとつひとつフルセットを揃える必要はありません。長着をそのままに帯をひとつ変えるだけでも大きく印象がかわります。もちろん、履物も同様で、足袋も無地から柄物に変えるだけで大きく印象が違います。そのように少しづつコーディネートの幅を広めることで、コストも大幅に抑えられます。

帯で広がるコーディネート

リバーシブルで広がるコーディネート

どこに着ていっていいかわからない

着物でお出かけ

着物(もちろん浴衣でも)で出かけるといつもの街歩きも気分が変わる!!

基本的にどこに着ていっても問題はありません。しかし、いきなり普段遊びに行っているところにいきなり着物で行くのは勇気がいると思います。

まずは、和装らしいスポットへ行ってみるところから始めてみましょう。観劇や博物館、寄席なんかは定番のスポットで、場所によっては周りに着ている人がいる場合があるので行きやすいかと思います。

それ以外にも和装を着用することでメリットが発生する場があるので、利用してみましょう。観光地を和装で行くと各所で特典が受けられたりする場合があります。(京都だと「着物パスポート」なるものがあり、各公共施設での割引などが受けられますので、オススメです。)レストランを着物で行くと、待遇が変わったという声もあります。

浴衣だと、テーマパークで特典があったり、ライブハウスやクラブで浴衣割引をしているイベントなんかもあるので、和のスポットにこだわらなくても意外とあるものです。

そのようなきっかけを利用して和装を始めて、ひとつでも多く機会を増やし、普段着での着用につなげてみましょう。