反物巾と仕立て寸法の関係|男着物の加藤商店

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反物巾と仕立て寸法の関係

反物着尺からお仕立てする場合の反物巾と仕立て寸法についてご説明致します。

着物の反物に標準巾というのは決まっていませんが一般的には
「1尺」を基準巾とすることが多いです。
これより広いものは、広幅(クイーンサイズ)やキングサイズといって男性用の反物とされています。
反物着尺からお仕立てする場合、反物の生地巾や長さによっては最大寸法が決まってきますので、ご指定の寸法にてお仕立てできないこともあります。

まずは反物巾が裄(袖巾+肩巾)の長さがとれるか確認しましょう

着物の反物巾以上の袖巾や肩巾は出すことができません。
厳密にいうと反物巾から縫い代部分を引いた長さが最大の「袖巾」や「肩巾」になります。

例えば反物巾が1尺5分(約40cm)のものがあったとして

Aさんの希望寸法が肩巾35cmで袖巾が37cm。
Bさんの希望寸法が肩巾38cmで袖巾が40cmだとします。
今回の場合、縫い代が1.5cm必要になるとします。(仕立て屋さんにより縫い代部分がどれくらい必要になるのかは異なります)
縫い代は両端に必要になるので反物巾40cm−3cm(1.5cm+1.5cm)=37cmが袖巾もしくは肩巾の最大寸法になります。

この場合

Aさんの希望寸法は肩巾35cm、袖巾37cmなのでお仕立て寸法を出すことは可能ですが、
Bさんの場合は肩巾38cmで袖巾が40cmで、肩巾、袖巾ともに出すことができません。

一般的に縫い代は約3〜4分(1〜1.5cm)必要とされています

反物巾は色々あります

一般的には男モノの反物に比べて女モノは反物巾は狭いですし、同じ男モノでも反物巾は色々あります。
女モノの反物は種類や色柄など多数ありますので男性が女性モノの反物を気にいっても仕立て希望されますが
生地巾の都合により仕立てすることが出来ない場合がほとんどです(小柄な男性の場合は仕立てられることもあります)。
また男モノでも昔に作られた反物やお祖父さんなどから譲り受けた反物等は巾が短いことが多いのでご注意ください。

反物巾と寸法の目安

生地の風合いや仕立て方法により全ての反物の適応範囲を保証するものではありませんので目安としてご参考ください。


反物の長さについて

一般的な反物は12.5m程度あります。
この長さであれば身長180cm位までの人であれば寸法を出すことができると思います。(体型により短くなる場合もあります)